電子文明の滅亡のさせ方1

目的

SFにおいて電子文明の滅亡を滅亡させる場合、どのような兵器を準備すればよいかを考察しより現実に近いモデルの構築を本ブログの目的とする。

 

 

背景

現在電子機器及び通信機器は年々発展しており、その速度は早くなる一方である。しかしながら発展によりSFの設定を考える時に制約条件も増え、その制約条件が物語の邪魔になることも多くなった。

 

あえて言うならばよほどうまく設定を考えなければ、電子機器と通信機器の発展はSFにとって邪魔であると私は思う。こいつらの発展により、未来を書く自由度が一気に減る。できることなら今の段階で止まるか後退してほしい。(電子科所属にあるまじき発言)

 

そこでそれらの物語を書くうえでの制約条件を取っ払う為、様々なSFがとってきた定石としてこれらの機器には滅んでもらおうと思う。所謂ポストアポカリプスである。

 

本ブログではこれらを正しく滅亡させるにはどのような舞台設定が必要かを考察する。

 

 

破壊とは何か

背景にて電子機器には滅んでもらうと書いたがそもそも電子機器の破壊とは何かをこの項目で定義したいと思う。破壊方法としては電気による破壊方法を取る。というのもこれが地球全土に存在する電子機器を一斉にかつ長期的に破壊するのに適しているからである。

 

ここでいう電気による破壊は以下の二種類のどちらかを行うことにする。以下は『電磁両立性(EMC)』(日本規格協会)を参考にして書いたものである。この本はこのような電磁障害を生じさせないために書かれたものであるが、ここでは意図的に生じさせるために利用させてもらう。 

  • 瞬間的な破壊

  電圧のゼロクロス変位(振幅の反転)によって電子機器を故障or誤作動させること

  • 長期的な破壊

  規定よりも多いW数or熱による加熱で機器を損傷or機器の寿命を低下させること

 

上のほかにもリップル雑音(所謂0,1をバグらせる雑音)も存在するがこれは信号の電力を上げればあっさり対策されてしまう為、文明は滅んでくれない。

 

よってこの2つのどちらかを生じさせれば目的は達成されたものとする。

 

なお正統な本を変なことに利用したため、ここにAmazonのURLを張ってお詫びとする。本の用途以外の利用には注意しよう!(ゆうさく注意喚起のテーマ)

JISハンドブック 電磁両立性(EMC) 2017

JISハンドブック 電磁両立性(EMC) 2017

 

 

 

破壊をどのように生じさせるか

電気による破壊とは何かの項で破壊を定義した。この項ではそれをどのように実現するかを考える。

 

どのように実現するか。簡単にいえば電子レンジである。具体的にはこの動画を参照していただきたい。


電子レンジで『ッチン!』してみた Part1 基盤をチン

このように電子機器は電子レンジに入れたら燃える。上で言うところの長期的な破壊である。

 

電子レンジの原理としては、マイクロ波(2.4GHzの電波)を発してそれにより対象を振動させ加熱するものである。これと同じ原理を世界規模で行えばよい。

 

さて、世界規模で電波を発しているものとして衛星放送やイリジウム衛星システムやGPS衛星があげられる。これの出力を上げれば全世界規模で電子レンジが行えると考えられる。

 

 

以降、見通しは立ったのでこれを具体的に実現するシステムについて考察する。